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■2024.02.05
消防設備機器:最新の消火器について5
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みなさんこんにちは!
さて、全五回に分けてこちらのブログでみなさんにお話していきたいのが、さまざまな消火器についてのお話です。
火災というのは、始まりは小さな火種だとしても、みるみるうちに勢いを持ち火の範囲を広げていき、
気づいたときには手のつけられない大きな火災になってしまい、その被害も甚大なものになってしまいます。
しかし、そうなる前の小さな火事のうちに消火することができれば、当然被害も最小限に抑えることができるわけです。
そのため消火器というのは、もっとも私たちの身近にある消防設備であり、とても頼りになる消防設備であるといえます。
そこで、そんな消火器についてのさまざまなお話や、新旧の消火器の種類、
初歩的なことから専門的なことまで、アレコレとじっくりお話していきたいと思います。
今回は、次世代式消火器である蓄圧式消火器と最もポピュラーな消火器である粉末消火器についてのお話をさせていただきます。
蓄圧式消火器とは、消火器内部に高圧の空気、窒素ガス、ヘリウムガスをすでに充填している消火器のことをいいます。
容器内の薬剤は常に加圧されていて、レバーを操作することにによりバルブを開き圧力を利用して放射します。
なお、蓄圧式消火器歯その構造上、内部圧力を示す指示圧力計(ゲージ)の取付けが義務付けられています。
加圧式消火器とは違い万が一、本体が老朽化などで腐食し穴が空いてしまったとしても、
内圧が上昇することはなく、そこからガスが抜けてしまうので本体が破裂することはありません。
そのため加圧式消火器と比べてみても、とても安全な消火器と言え、その安全性を担保に、
消火器の法定点検の開始年が加圧式消火器よりも2年も遅くなっているなど、優遇されています。
また、容器内の圧力を図る圧力計がついており、これにより目視で確認できるためいざと言うとき不発に終わると言うこともなくなります。
それから、加圧式消火器の難点としてよく指摘されていたのが、噴射の引き金となっている持ち手のレバーです。
このレバーが固いとされていて、消火器を使わなければならないような緊急時だというのに高齢者や女性には使い勝手が悪かったのです。
このレバーの固さも蓄圧式では加圧式のおよそ四分の一程度で、すこし力むくらいでレバーを作動させることができます。
操作性においても、加圧式では放射直後に加圧によるガスが噴射する反動が大きく、それによって放射が火元から外れてしまうこともあったのですが、
蓄圧式では、放射直後の反動はほとんどなく、スムースに火元へと放射でき、とても扱いやすくなっています。
そのためいざというときに、高齢者や女性の方でも安心してご使用でき、正確な初期消火ができます。
つづいて、最もポピュラーな消火器である粉末消火器についてお話をさせていただきます。
粉末消火器とは、その名の通り、粉末の消火薬剤を用いた消火器のことをいいます。
消火の作用は主に抑制消火法によるものになります。抑制消火法とは、負触媒消火法とも呼ばれており、
物質は、燃え始めると連鎖的に化学反応が起こってしまい、これにより火災が拡大していきます。その化学的連鎖反応を止める方法が抑制消火法になります。
抑制作用は他の消火薬剤より最も強力で、これを応用して可燃性ガスなどの爆発を事前に防ぐ装置・用途もあります。
粉末の放射時間は10数秒から30秒程度とかなり短く、その放射距離も3mから7m程度となります。
粉末消火器の消火方法としては、放射された粉末が空中に舞っている状態で、火元を粉末で覆うようにすると消火しやすいです。
放射時間が短いのは、短時間の間に集中的に大量の粉末を放射する方が効果的であるためでもあります。
粉末による消火行為と言うのは歴史が古く、重曹等の粉末に消火の作用がある事は古くから知られており、
重曹におがくず等を混ぜたものを消火砂の代わりに準備したり、長細い筒状の容器に入れて火災時に振り撒いて消火したりしていました。
現在最も普及しているのが、各種の粉末中、リン酸二水素アンモニウムを用いているABC粉末消火器です。
粉末消火器は火炎を急激に減衰させるという点においては、非常に効果的な消火器であり、
消火器の中でも最も普及しており、特にガソリン・ガス燃料が原因で発生した火災にはとても有効的なのですが、
粉末の放射が止まり、一見して消火ができたと思っていても、一部でも火種があればまた元通りに炎上してしまいます。
粉末消火器では、冷却する能力が無いために再燃の可能性が非常に高いとされています。
なので、鎮火後は完全に消火したがどうかよく確かめ、火のくすぶりがないようにくれぐれもご注意ください。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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